胸椎後縦靭帯骨化症

後縦靭帯骨化症は頚椎に高頻度で発生しますが、稀に胸椎にもできることがあります。胸椎にOPLLができると頚椎OPLLと比較し、上肢には症状がでませんが下肢の動きや感覚に異常を来たします。また排尿障害も起こることがあります。胸椎は脊柱管のなかで最も脊髄のゆとりがないところであり、比較的急速に症状が悪化することもあります。手術が効果的な治療ではありますが、なかなか困難で高度な技術が要求されます。この部位の手術は、ぜひ経験のある外科医に相談されることをお勧めします。私も今までに多くの胸椎OPLLの手術を経験しており、セカンドオピニオンが必要な場合にはぜひご相談ください。

胸椎OPLL

胸椎OPLL:Th3からTh10まで、OPLLが連続して認められる。脊髄は何箇所か強い圧迫変形を示し、患者は歩行できなくなっていた。


胸椎後縦靭帯骨化症
■上から見た図