頚椎後縦靭帯骨化症
頚椎後縦靭帯骨化症(けいついこうじゅうじんたいこつかしょう)は日本人に特有の病気で、他の国で見かけることはめったにありません。英語で Ossification of the posterior longitudinal ligament (OPLL)と呼ばれます。症状は四肢の知覚障害、手指の巧緻運動障害、歩行障害など他の疾患と大差ないですが、比較的ゆっくり症状が進行する特徴があり
ます。重症になると、上肢の筋肉の萎縮を伴ってきます。
あまり進行しすぎると治療も困難になり、症状の改善も認められにくくなります。この病気は脊椎椎体骨のうしろにある後縦靭帯という組織が何らかの原因(不 明)で肥大し、脊髄を圧迫するものです。この病気は単独で起こることもありますが、頚椎症などに合併して起きてくることもあります。
OPLL:C3からC5にかけて、混合型OPLLが存在する。骨化巣は脊柱管の大部分を占拠し、MRIで脊髄が高度に圧迫されているのがわかる。